2011年3月30日水曜日

「エネルギー基本計画」は私たちのライフスタイルの問題

昨日の予算委員会で菅首相が、日本のエネルギー基本計画を見直すことを検討している、と答えたことが話題になっている。
現在の計画では、2030年までに14基の原発の新設・増設を目標に掲げている。もはやありえないだろう。
「太陽光などのクリーンなエネルギー」の導入を検討していく、とのことだが、私からいわせてもらえればそれで現在のエネルギー需要を代替するだけでは意味がない。

そもそも、現在の原発エネルギーをすべて太陽光や風力などの代替エネルギーで補完するのは、不可能ではないかもしれないが、時間がかかる。当然ながらお金もかかる。
幸い、代替エネルギーは技術の進歩で開発がどんどん安価になり、いまでは原発エネルギーより安くつく、という試算も出てきている。なので、どんどん代替エネルギーの開発を進めていっていただきたい。
ただ、すぐには補完しきれないし、補完してまたこれまでのようなエネルギーをじゃぶじゃぶ使う社会に戻れればいいというものではないと思う。

代替エネルギーの開発を進めると同時に、私たちのライフスタイルや社会システムそのもののありようを見直すべきだろう。
これまで無自覚に使いすててきたエネルギーや有限資源、安かろう悪かろうで浪費してきた商品や産物、金銭的・物質的に豊かになりはしたが、寿司詰めの通勤電車に押しこまれて出かけ、夜遅くまでへとへとになって働かされる余裕のない生活。家族とも友人ともまともなコミュニケーションもなく、文化的なイベントをゆっくり楽しむ余裕もない週末。

計画停電のおかげで、職場から早く開放され、家でゆっくりできることがどれほどすばらしいことか実感した人は多いだろう。夜の街が暗かったり、スーパーの食品棚に電気がついていなかったりしても、なんの不自由も感じないことがわかった人も多いだろう。むしろ夜が夜らしくなってよかった、という人も多い。
つまりは私たちはこれをきっかけに、人間らしい生活を取り戻せばいいのだ。そして、そもそも人間らしい生活とはなにか、心豊かでいられる社会とはどういうものなのか、しっかりと考え直してみればいいのだ。
過剰なエネルギーもモノもカネもいらない。多少不便でも、心を通わせて語り合える友人や家族がいるコミュニティがある社会、そういうものをあらためて私たちの手で作っていけばいい。それには政府やら大企業やらマスコミの力などいらない。自分たちだけでやれる。