2011年9月15日木曜日

釜石の防災教育のすばらしさと、対照的な原発推進

ラジオで、七年前から釜石の小学生と中学生に防災を教えていた群馬大学の先生が話をしていました(お名前は聞き漏らしました)。
そもそもこれをやり始めたのは、百年に一度くらいの割合で津波が来ているのに、行政まかせの、防災しかない。そこで、まずは子供を教育していくというので始めたのだけれど、学校で防災に使える時間が限られていることがあるので、たとえば算数の時間なら、津波が来て何分で逃げられるか、とか、体育では泳ぎ方とか、そんなこともしてもらった。
この中で、倫理観、つまり「一人では逃げてはいけない」ということにとらわれている子供たちに、「まずは自分が逃げる」と教えた。自分が率先して逃げることで、ほかの人が同調するのだから。それと、ハザードマップを信じてはいけない、どんな津波がくるか、わからない。
で、実際の地震の時、釜石の子供は津波警報が出る前にみんな走ってたそうです。中学生は 隣の小学校に「逃げるぞー」と叫んだ。そして第一避難場所からもっと安全な場所へと移動をした。すると、幼稚園の先生も子供もついてきて、途中の崖崩れのところでは中学生は小さい子供の手をひいて、しっかり安全なところまで逃げた、という、すごい話でした。
これを聞いて私は、教育のすばらしさと、一方でいまだに原発の稼働だの新設だの、命を無視した経済の話しかしていない大人たちが大勢いることにの悲しみを、同時におぼえたのでした。