2012年3月28日水曜日

「残響塾PrsnT」というものに行ってきた

一昨日3月26日の夜のことになるが、NVCラーニンググループのお仲間であるライターの栗山のぞみさんからのお誘いで、渋谷まで行ってきた。
 場所は普段は楽器やらCDを売っているショップらしいが、週に一度くらいオープンな塾をやっていて、そのコンセプトが私のやっている「畳の学校」に似ていて驚いた。しかも残響塾のほうがよほどあか抜けていて、にぎやかではないか。学生さんくらいの若い人がたくさん来ていたのもうらやましかった。
 オーナーの虎岩さんはミュージシャンで、しゃべりがうまい。そもそもとても魅力的な方らしく、生きいきとした立ち居振る舞いが魅力的だ。そしてMacやiPhoneやプロジェクターを難なく使いこなしてかっこいい。「負けた」と思った。なにも勝負する必要はないが。

今回のイベントは「子育て主婦が、“Activist(活動家)”? 人は売り物ではありません! 人身売買――世界と日本のいま」というかなりヘビーな内容の話で、プレゼンターはのぞみさんの友人の山岡万里子という翻訳者の方だった。
 人身売買といっても日本においては他人ごとではなく、我々も実は加担しているのだ、という話をうかがう。東南アジアに行って少女を買春する男たちはもちろんだが、それ以外に児童ポルノ大国として世界に恥をさらしていることや、外国人労働者のこと、そして安価な製品が世界中の強制労働や児童労働によって成立していることなど、興味深い話をたくさん聞いた。
最後の質疑応答で、日本人のサービス残業やありえない労働条件でこき使われている人々だって強制労働であり、まずはそのことを考えたほうがいいんじゃない? という参加者からの指摘も、ハッとさせられるものだった。

 とまあ、こういう内容の塾を毎週のように開催されているのだ「残響塾」という場所は。
 すごい、と思った。
 そして、これは虎岩さんの意向だろうと思うが、塾の最後にはかならず音楽ライブを行なっているのだという。この日も、若い女性のシンガーソングライターが3曲歌って、あとは飲み会となった。この構成もいいなと思った。
 私はこんなふうにかっこよく、スマートに、てきぱきとはやれないが、畳の学校も含めてこのような「私塾」があちこちにできて、勝手にみんなが自分たちで学びの場を作りはじめたことはとてもすばらしいと思う。こういう場から社会は少しずつ変わっていけるのではないか。希望を持てた夜だった。