2013年1月31日木曜日

訪問販売を共感的に断る

photo credit: Darwin Bell via photopincc

自宅で仕事をしていると、いろいろな訪問販売がやってくる。主婦のかたや、そうでなくてもたまたま家にいる人、あるいは小規模な職場や商店で働いているような人は、訪問販売を受けた経験があるだろう。
ものを売りに来るだけでなく、宗教や新聞の勧誘といったものも来ることがある。
たいていは自分に不要なものなので断ることになるわけだが、どうやって断ろうか苦労している人が多いのではないだろうか。

どっちみち断るのだが、あまり邪険に断りたくはない、あとで嫌がらせを受けても困るし。
というようなこちらの安全のニーズもある。


共感的コミュニケーションでは自分の必要性だけでなく、相手の必要性もおなじくらい尊重する。
訪問販売を受けたとき、反射的にどうやって断ろうか、と考えてしまう行動パターンをいったんやめ、相手のニーズに目を向けてみる。
この人はどんな必要があるんだろう。

すると見えてくるものがあるはずだ。
ノルマがあるのかもしれない、生活のためにお金が必要なのかもしれない、自分の信じることを人にも伝えて広めたいと思っているのかもしれない、ただ修行のために(自分をたかめるために)回っているのかもしれない。
それを相手に確かめてみる。

「ノルマがあって困っていらっしゃるの?」
「自分の信念を理解し受け入れてもらいたいと思ってがんばっておられるんですか?」
というふうに。
すると相手はどう答えるだろうか。
たぶん自分の内側を見て、自分の必要性に気づくか、近づくかするはずだ。
と同時に、自分に興味を持ってもらえたことを無意識に感じているはずだ。
無意識でもそういう感覚が生まれたとき、人は相手のいうことを聴く耳の準備ができる。

相手の答えがどうであれ、あなたは自分の必要性を伝える余地が生まれたことに気づく。
そのとき、自分の必要性を相手に伝える。
無駄なものを買いたくない、必要としていないものを購入できない、あるいは自分にとって大事な時間をすごしているところなので商品の説明や宗教の話をゆっくり聞いていることができない、など。


暴力的な言葉を吐いてドアをピシャッと閉めたり、インターフォンをガチャリと切ったりするよりは少し時間が取られるかもしれないが、後の気分はずっとましなものになるだろう。
たとえ一度きりの関係性だとしても、お互いに人であり、それぞれ大切にしていることがあることを認めて別れることができる。
それはとりもなおさず、自分自身を大切に扱うことでもある。