2015年10月8日木曜日

羽根木NVCミディエーション合宿が始まった

今日から羽根木の家と、その周辺施設を利用しての、NVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)を用いたミディエーション(調停)スキルを身につけるための合宿が始まった。
講師はハワイ在住の国際公認トレーナー、ジム&ジョリ・マンスキー夫妻。
通訳にマーシャル・ローゼンバーグの著書『NVC』の日本語監訳者である安納献をはじめ、長年の経験者が複数人つくという贅沢な布陣で、コーディネーターはやはり夫婦で公認トレーナーをめざしていてハワイのジム&ジョリ宅の隣家に住んでいる後藤夫妻だ。

今日は初日だったが、とても濃密な学びの時間が始まった実感と予感がひしひしとしている。
参加者のNVC経験の深度にはかなりばらつきがあるが、ジム&ジョリの「共感的ありよう」がすべての参加者を深く結びつける磁力になっている。

白状すれば、私は「合宿」のような集団で学ぶ場に自分を置くのがとても苦手で、すぐに逃げだしたくなってしまうのだが、今回は伝えられていること、あるいは経験していることの密度と深さに目を離すことができないでいる。
本当はこれまでのすべてのリトリートやワークショップがそうだったのかもしれないが、私にそれを受けとる能力とスペースがなかったのだろう。

共感スキルについていえば、ジム&ジョリがなんという高みにいることだろう、またこの合宿をサポートしているスタッフ仲間もなんと深い洞察と気づきを持っていることだろう、それに引きかえ、私自身はなんと至らないことだろう、残念な場所で甘んじていたことだろうと、大きな痛みを味わっている。
その痛みは輝かしくもあり、逆に闇につながっているような喪失感もある。

ミディエーション。
調停。
このスキルを身につけられれば、自分の置きざりにしているさまざまなニーズの面倒を見られるかもしれないし、いくらか人のお役に立てるかもしれない。
また、自分の面倒をようやく見られるようになれるかもしれない。

今日やったことのひとつに「激しさの練習」のワークがあった。
自分が聞きづらいことを、あえて練習相手からいってもらい、自分の変化を観察し、自己共感の練習をするというものだ。
たくさんの気づきがあった。

このブログのように、ネットで自己表現をしていると、「つまらない」「嘘っぽい」「ニセモノだよね」といったさまざまなジャッジを投げつけられることがある。
そのとき、私のなかで起こるエモーションにたいする気づきが繊細であれば、自分がなにを大切にしていて、なにが必要なのかが見えてくる。

丁寧に、繊細に、注意深く、そして無防備に進んでいくことが、生きる時間を豊かにしてくれるということを学ばせてくれるチャンスがここにあることに感謝。
明日はあらたに、丁寧に、繊細に、注意深く、そして無防備に、場に臨みたい。
この合宿は月曜日までつづく。