2016年1月31日日曜日

映画:クローバーフィールド/HAKAISHA

強刺激映画、注意。
ネタバレ、注意。

2008年のアメリカ映画。
映画だけど、映像は最初から終わりまで「手持ちカメラで素人が撮影した」という設定。
なので、画面ブレまくり、構図めちゃくちゃ、音声もカットも飛び飛び。
そしてストーリーの視点も当然ながら、撮影者の視点に固定されているので、撮影者が見るもの・聞くもの以外の情報は観客にも知らされない。

これらのことを、たぶん非常に緻密に計算して作られている映画なのだろうと推測される。

これも一切説明がないのだが、ゴジラを連想させる巨大怪獣が海のなかから突如あらわれて、ニューヨークを襲うという設定。
怪獣が暴れまわる映像も、戦闘機やヘリコプターが飛びまわったり、ミサイルが打ちこまれたりする映像も、全部「手持ちカメラ」で断片的にとらえられているのを、観客は自分がカメラを構えているような感じで映画に無理やり参加させられる。

そしてストーリーも映像も、冒頭に書いたように「強刺激」。
気の弱い人は観ないほうがいいかも。

最初はなんだかのんびりした(しかしブレブレの手持ちカメラの映像が気持ち悪い)パーティーのシーンがだらだらとつづき、まったく予備知識なく見はじめた私は途中で見るのをやめようかと思っていたら、急に緊迫したシーンがはじまった。
そのあとは、緊迫に次ぐ緊迫。
生きるか死ぬかというシーン。
実際におおぜいの人が死ぬし、えたいの知れない巨大生物がチラチラと見え隠れして、これ以上ないほどの思わせぶりな映像。

後半は本当に恐ろしく、ラストシーンは心底震えあがる。
ガツンという刺激(しかしそれは実生活ではなくフィクションであり結局のところは安全が保障されている)がほしい人にはおすすめ。

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