2016年8月22日月曜日

自力出版の実現が意味するもの

「自力出版」というのは個人出版のことであり、自費出版とはちがいます。
自費出版は文字どおり自分でお金を出し、印刷所や自費出版の請負会社に自分の本を出してもらうことです。

個人出版はそれで営業することもできます。
つまり個人出版社です。
多くの人はご存知ないかもしれませんが、世の中には一個人やご夫婦などの家族で、あるいはそれに近いような形でのごく小規模な出版社がたくさんあります。
小規模出版社でも書籍コードを取り、書籍の流通ルートに乗せて、全国の書店で本を販売することができます。
しかし、私がおすすめしている自力出版では、そんな面倒なことはしません。

私が一般的な書籍販売ルートや商業出版と距離を置くようになったのには、いくつか理由があります。

・書きたいものを書きたいように書けず、出版社の意向をくんで執筆しなければならない。
・新刊書が流通する期間は非常に短い。
・著者の取り分(印税)が非常に少ない。

これらをすべて解決するのが、自力出版です。

・書きたいものを書きたいように書いて、好きなときに出版できる。
・絶版がなく、半永久的に自分の本を売ることができる。
・著者の取り分が多い(Kindleだと最大70パーセント)。

さらにいくつかのメリットがあります。

・印刷出版の経費はほとんどかからない。
・コンピューターの前から一歩も動くことなく出版を実現できる。
・必要なら紙の本も出版できるし、在庫をかかえるリスクもない。

デメリットもあります。

・広告宣伝は自分でおこなう必要がある。
・紙の本は価格がやや割高になる。

しかし、こういったデメリットをおぎなって余りあるメリットが、自力出版にはあると私は感じています。
あと、これもメリットのひとつにいれていいと思うんですが、電子出版にする場合の特徴があります。
これまでの紙の本だと、原稿の分量がある程度ある必要がありました。
単行本だと原稿用紙にして250枚以上、400枚とか500枚という分量を用意する必要がありました。

電子出版の場合はそのような制約もありません。
極端な場合、たった1ページしかないものでも電子書籍として流通させることは可能です。
それは極端にしても、数ページ、数十ページくらいの短編小説や詩、エッセイ、マニュアル、漫画などをすぐに出版したい、というニーズはあるでしょう。
私はつい、商業出版時代の癖であるまとまった分量で電子本を作ろうとしてしまいますが、これからはごく少ないページの本の出版にも挑戦してみようと思っています。

自力出版講座、全3回@オンライン(9.5/9.11/10.3)
自作の出版を、既存の出版社から独立出版へと完全移行した水城ゆうが、そのノウハウを全3回でシェアします。ネット会議システムを利用したオンライン講座なので、どなたも居ながらにして参加できます。9月5(月)14時/9月11(日)18時/10月3(月)14時、いずれも2時間。

ところで、Kindleからリリースされている私の電子本の何冊かが、読み放題のサービスに登録されています。
「Kindle unlimited」というサービスなんですが、月額980円で「unlimited」に登録されている本が読み放題になります。
最初の一か月の無料お試しもあるので、試してみてください。

自分の本もそうですが、私はけっこうコミックなどの読み放題でお得な感じがしています。
ほら、コミックってついつい、一気に何冊も読んでしまいますよね。

以下に Kindle unlimited で読める私の本のリストをあげておきます。

共感的コミュニケーション
共感的コミュニケーション2

ジャズの聴き方 JAZZ BIBLE

桟橋(長編小説)
秘密(長編小説)

祈る人1 彼女が神様だった頃(短編集)
祈る人2 今朝の蜜蜂は羽音低く飛ぶ(短編集)
祈る人3 アンリ・マティスの七枚の音(短編集)