2016年10月31日月曜日

実家での音読共感カフェ

私は毎月、北陸の実家に帰省しているんですが、実家にいる母がすこしずつ物覚えがにぶくなってきて、あまり外出もせずに一日中家のなかでテレビばかり見ているのが心配なのです。
自分にもなにかできないかとかんがえていたところ、2011年にスタートした音読療法協会でやっている音読カフェを実家の居間でやってみよう、と思いつきました。
そしてそれをさっそく実行に移してみたのです。

ちらしを何枚か刷って、知り合いや近所の人にくばってもらったところ、ちょうど10月の私の実家帰省日にタイミングがあって来てくれる、という人が数人あらわれました。
みなさん、私がなにをやるのか、興味しんしんです。
なにしろ、たまに帰ってくるようだけれど私が東京でどんなことをやっているのか、まるでわからない、小説を書いているとかピアノを弾いているとかいうけれど、本がベストセラーになった話も聞かないし、テレビやラジオで演奏しているのを聴いたこともないし、というわけでしょう。

当日になって、ひとりが来れないということで、結局参加者は三人となりました。
私もちょっと知っている人だったので、最初の挨拶と世間話からいきなり、共感を必要とする話が出てきました。
知り合いの家ということで安心していたのかもしれません。
しかし、田舎の場合、私の思いこみかもしれませんが、知り合いの家だからといってなかなか本音を出すような話はしないものです。
こちらが信頼されている感じがあって、うれしかったんですが、音読ワークに行く前にご主人との関係の悩みやら、 退職してから自分がなにをやりたいのか、なにをやっても持続できずにやる気が出ない、といったことについてうかがいました。

音読カフェは音読ワークと共感的コミュニケーションをベースにしたおはなし茶会をやることが多いんですが、たいていは音読ワークを先にやります。
呼吸法、発声、音読エチュードとやるわけですが、実家カフェでは変則的でした。
たっぷり一時間以上、共感的に話を聞き、途中で、
「これってカウンセリングみたい」
という感想が出てきたりしたので、キリのいいところで音読ワークにはいっていくことにしました。

終わってから、みなさんから「また参加したい」といってもらえて、スケジュールもみなさんの都合のいい日程にすることになりました。

これをお読みのみなさんのなかにも、実家の部屋があいていたり、あるいは自分の家のリビングでやれそうだったり、親兄弟を巻きこんで近所の人や知り合いの人と気楽に音読療法を口実につながり、共感の場を持つことが簡単にできることに興味を持ってくれる人もいるんじゃないだろうかと思っています。
音読カフェをファシリテートする音読トレーナーの養成講座を音読療法協会では開催していますので、気楽に問い合わせてもらえたらありがたいです。

私は実家で来月も開催しますし、実家だけでなく、帰省先の周辺でも開催するチャンスがあればいいと思っていて、音読トレーナーの育成も行政の補助金をうまく使いなどして進めていこうと計画しています。
仲間になってくれる人、大歓迎です。

介護予防に最適な音読療法ワークを指導する「音読トレーナー」の資格を取得する1泊2日の合宿形式の講座を11月5日(土)と6日(日)の二日間にわたって、都内近郊の会場で開催します。