2017年9月11日月曜日

見樹院での「平和のトーク&ピアノ、朗読、声のコラボレーション」が終了

NVCジャパン主催の国際集中トレーニング合宿「IIT Japan 2017」のサポートのために企画された表題のイベントが、無事に終了した。

IIT Japan 2017 は熱海の会場で100人以上が集まって、9泊10日というかなりまとまった期間に、かなりまとまったNVCの学びとトレーニングを受ける合宿で、費用もそれなりにかかる。
参加したいのに、経済的理由で参加できない、という人をなくすためにさまざまな仕掛けがされているのだが、「セルフファンディング」という企画もそのひとつだ。
費用が必要な人たちがあらかじめ申告して、自分たちで自分たちの参加費用をいろいろな方法で作っていこう、という計画で、もちろんそのなかには寄付を受けるということも含まれている。

今回の見樹院のイベントは、収益をそっくりそのままこのセルフファンディングのお財布に寄付することになっていて、定員を超える大勢の方に参加してもらえてありがたかった。
みなさんの参加費は、日本や日本発世界に非暴力と平和のタネをまくイベントに参加する人たちのために使われる、ということだ。

このイベントが見樹院で開催されることに決まったのには、ひとつのストーリーがある。
小石川にある浄土宗のお寺・見樹院には、私は昨年来、何度も通っていた。
というのは、滑川直子さんが主催の「ガイアシンフォニー 地球交響曲」の連続上映会がこちらで催されていて、たまたまタイミングがうまくあって、私はその第一番から第七番まで欠かすことなくずっと見樹院で観てこれていた。

さて、第八番はどうだろう、と思っていたら、たまたまIITのためのコラボ企画の日程が、ばっちり重なってしまっていることが判明した。
コラボ企画は出演者である鈴木重子、野々宮卯妙、私の三人のスケジュールの都合で、会場より先に日程だけ決まってしまっていたのだ。

それを聞いた直子さんが、
「私も行きたいのに行けない。ならいっそ、同じ日に見樹院でやってはどうか」
ということを思いついて、提案してくれたのだ。
うまい具合に、映画上映の昼の部と夜の部の間に、たっぷり4時間くらいの空き時間がある。
ここにすっぽりはめこめば、やってやれないことはない、映画と両方観てもらえる人もいるかもしれない、ということで、9月8日金曜日の午後4時半スタート、というやや中途半端な時間におこなうことが決まったのだった。

見樹院にはピアノがない。
そこで、前日にピアノやスタンド、スピーカー、ケーブル類などの機材をあらかじめ搬入することになった。
ついでに音響のテスト、段取りリハーサルなどもおこなった。

当日、私は昼の部のガイアシンフォニー第八番を観る気まんまんでいたのだが、さすがにイベントの準備があって、それは断念した。
かくして、見樹院でのガイアシンフォニー連続鑑賞が、ここで欠番となった。

午後2時にイベントをサポートしてくれるみなさんが集合。
すでに本堂では上映会がはじまっていた。

3時すぎに上映会終了。
すぐに機材を運んだり、販売物をならべたり、準備。
音響や照明の準備と確認。
そして、かるく段取りリハーサル。

4時会場、4時半スタートと、とどこおりなく進捗。
ほぼ定刻に、私はピアノにすわった。
まず、私が即興で一曲。
そのあと、重子さんと野々宮が出てきて、すこし話したあと、音楽瞑想からスタート。

内容は瞑想あり、朗読あり、身体表現あり、声あり、曲ありの、バラエティに富んだもので、とくに鈴木重子さんのファンの方にとって普段あまり接したことのない重子さんを見ることができたのではないだろうか。
私の作品も「青い空、白い雲」「たとえお前が僕の敵だとしても」「祈る人」などを取りあげてもらって、みんなでやれたのは楽しかった。
とくに最後の「祈る人」では、私はなぜか特別なフロー状態に進入していて、これまでめったに体験することのなかったような濃密な「いまここ」の集中を味わうことができた。
あまりに深い集中だったので、終わった瞬間、立ちあがること話すこともできないような感じだった。

とにかく、特別で貴重な時間をすごすことができたことを、共演者とお手伝いいただいたスタッフのみなさんと、そしてご参加いただいた皆さんに深く感謝したい。
自分がすこしでも、この世がよい方向に動くお手伝いができたかと思うと、幸福を感じる。